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大手生保マネーが再び不動産投資に積極的化

  • 生命保険協会がまとめた国内生保41社の合計資産運用状況によると、2019年1月末時点での不動産への運用残高は6.1兆円と前年同月比で0.3%増えている。
    2018年8月にJR浜松町駅から徒歩2分の場所に完成した「日本生命浜松町クレアタワー」は、日本生命が1000億円を投じてオフィス・商業ビルを開発した。
    また、2018年12月には、港区の国際赤坂ビルの持分50%を約400億円で取得して建て替えを検討している。
  • 日本生命は2013年度以降、物流施設に500億円を投じている。
    直近5年で2700億円をオフィスビル11件に投資することを決定している。
    不動産の運用利回りは3%弱と、低金利の環境でも安定した運用収益を確保できるため、他の大手生保も不動産投資に積極的になってきている。
  • 第一生命保険は、12年ぶりに港区虎ノ門の再開発の案件に600億円を投じると決めている。
    住友生命はマイナス金利政策導入後、不動産の新規取得や建て替えを積極化し、10年ほどかけて数千億円の投資を計画している。
  • 明治安田生命は2017年に横浜みなとみらいの再開発案件への投資を決めているが、2019年度以降も積極的な投資に転じる方針だ。
  • 不動産投資で生保マネーと競合するのがREITだが、上場REITの保有不動産の規模は合計で約18兆円と、生保マネーの3倍に>達する。
    ただ一社当たりの投資用不動産の規模では、日本生命が一兆円、第一生命が8000億円となっている。
  • 一方、保有する不動産の一部を転売する動きもある。日本生命は2016年に私募REITを組成する子会社を設立し、リーマン危機後にアメリカのAIGから1150億円で取得した、千代田区丸の内のオフィスビルや商業施設、物流施設など幅広い物件を組み入れ、期間投資家や地銀等に販売して、手数料収入となっている。
  • バブル絶頂期に海外海外不動産の買収攻勢から世界では「ザ・セイホ」の異名をとった生保マネーは、バブル崩壊後に海外からは一斉に撤退したが、こちらも再開する動きが出てきている。