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不動産担保ローンでの不動産評価額の審査方法について詳しく解説

 

不動産担保ローンを検討している方にとって「不動産の評価額」は気になるポイントではないでしょうか。

不動産ごとに評価額は異なりますが、あらかじめ目安を把握できれば、融資の計画を立てやすいものです。

そこで、今回は不動産担保ローンにおける、不動産評価額の審査方法について解説します。

不動産担保ローンの評価額は金融機関によって異なる

不動産担保ローンは、結論からいうと金融機関によって差があるのが現状です。

一口に「評価額」といっても、金融機関ごとに設けている審査基準や、鑑定士の判断が異なります。まったく同じ不動産でありながら、少なからずずれや差が生じてしまうのは仕方のないことなのです。

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不動産の担保評価とは?

担保評価とは、金融機関が融資する際に、担保に入れる不動産の価値を評価することを指します。

担保評価の目的は、万が一借主がお金を返せなくなったときに、金融機関が損するリスクを低くするためです。

金融機関は、借主が債務不履行に陥った際、資金回収をするために担保に入れた不動産を競売にかけます。不動産の価値が融資額よりも著しく低かったら、金融機関は貸したお金を回収しきれず損をしてしまうのです。

そのため、融資額に見合う価値が担保不動産にあるかを、担保評価で見極める必要があります。

不動産担保ローンの評価額の審査方法

不動産担保ローンの評価額はどのように決定するのでしょうか。

ここからは、不動産担保ローンの評価額の審査方法について解説します。

原価方式

原価方式は、「新たに作る、もしくは入手するにあたってどれくらいかかるか」をはじめに算出し、古くなって価値が低下した状態を計算するという方式です。

現在価格を導き出すことで、適切な評価額が割り出せるという考え方といえます。

比較方式

比較方式とは、「似た条件の不動産がいくらくらいで取引されているか」を基準に評価額を求める方式です。

主に20件ほどの不動産を参考にし、そこからさらに不動産を5件ほどに絞って不動産担保ローンの評価額を産出します。

収益方式

収益方式とは、元本を求めて不動産担保ローンの評価額を審査する方式です。主に、「賃貸として出した場合の想定利回り」などから算出されることが多く、想定できる純収益をもとに評価額を審査していきます。

不動産担保ローンの評価額が鑑定士によって異なる原因

不動産担保ローンの評価額が鑑定士によって異なる原因

不動産担保ローンの評価額は鑑定士によって異なってしまうのが現状です。

ここからは、不動産担保ローンの評価額が鑑定士によって異なる原因について解説します。

情報収集した不動産の違い

担保とする不動産に似た不動産情報を探すにあたり、どの不動産を参考とするかは鑑定によって異なります。

そもそも世の中には似た不動産は無数に存在するため、参考資料としてピックアップする不動産は鑑定士ごとに大きく異なるのです。「どのような条件の不動産を“似ている”と判断するか」が鑑定士ごとに異なることから、評価額が鑑定士ごとに異なってしまうのです。

そもそも計算方法が異なる

不動産担保ローンの評価額を求めるにあたり、そもそも鑑定士ごとに選択する計算方法は異なります。

本ページでご紹介した通り、評価額を求める計算方法は複数あり、どの計算方式を選ぶからは鑑定士によるのです。

当然、仮に同じ不動産であっても、計算方式が異なれば評価額は大きく違ってきます。

収益面の計画の立て方が異なる

担保とする不動産で収益を生み出す場合の計画の立て方によって、評価額は異なります。

例えば、土地のみの不動産を担保とする場合、「マンションを建てるのか」「戸建てを立てるのか」「駐車場にするのか」など、計画の立て方は鑑定士ごとに異なります。

計画によって具体的な収益は異なることから、鑑定士ごとに不動産担保ローンの評価額が違うのです。

不動産担保ローンを利用する流れ

不動産担保ローンを利用する流れは、以下の5ステップです。

➀仮申し込み(ご相談)
➁本申し込み
➂審査
➃契約
⑤融資の実行

➀仮申し込み(ご相談)

仮申し込みは、本申し込み前に行う簡易的な審査です。

借入希望金額・担保に入れる不動産の情報・勤務先情報など、本申し込みよりも少ない情報で、スピーディに結果を確認できます。

仮申し込みは窓口や電話のほか、Web上で手続きすることも可能です。Webなら24時間受付していることが多いため、都合の良いときに申し込めます。

仮申し込みをしたからといって、必ずその金融機関で契約しなければいけない訳ではありません。融資条件などに満足できなかったら、ほかの金融機関でも仮申し込みをして比較しましょう。

➁本申し込み

仮申し込みの結果に問題がなければ、次は本申し込みです。必要書類を用意し、金融機関の窓口で手続きを行います。

提出が必要な主な書類は以下のとおりです。

必要書類
具体例
本人確認書類 運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証・パスポートなど
収入確認書類 源泉徴収票・所得証明書・確定申告書など
担保不動産関係書類 登記事項証明書・公図・建物図面など
未納税金がないことを確認できる書類 納税証明書など
ローン残高確認書類(借り換えの場合) 返済予定表・残高証明書など

➂審査

本申し込み後は、申込人の信用情報をもとにした審査に加え、担保に入れる不動産の現地調査なども行われます。

審査にかかる時間は金融機関ごとに異なりますが、1~3週間程度が一般的です。

➃契約

審査に通過したら、金融機関の窓口で融資契約を行います。契約する際は、実印・金融機関の届出印・印鑑証明書・住民票などが必要です。

印紙税・登記費用・金融機関の事務手数料などが、このタイミングで必要になる場合もあります。

⑤融資の実行

契約完了後、融資実行日に指定口座へ融資額が振り込まれます。

不動産担保に関するよくある質問

不動産担保に関するよくある質問

質問 名義が本人以外の不動産は担保にできますか?
答え 金融機関によって異なりますが、親族名義や親族との共有名義であれば、担保不動産に設定できるところがあります。

ただし所有者に内緒で担保設定はできず、所有者の同意が必要です。

質問 住宅ローンの残債がある状態で不動産担保ローンを借りられますか?
答え 以下のようなケースの場合、借りられる可能性があります。

  • 住宅ローンの残債が少ない
  • 担保価値に余力がある
  • 借入先が抵当権を第1順位以外も認めている

不動産の担保価値から、住宅ローン残債を差し引いたときに、評価額に十分な余力があれば借入できるかもしれません。

また、第1順位の抵当権を条件にしている銀行は多いのですが、ノンバンクは2、3番抵当でもOKとしていることが多く、その場合は借入の見込みがあります。

質問 築年数が古い物件も担保にできますか?
答え 担保不動産の価値があれば、築年数に関わらず担保設定できる可能性があります。市場価値の7割ほどの価値があれば、審査通過の見込みが高いでしょう。

ただし、築年数が経てば経つほど担保価値は下がるのが通常です。借入ができても、希望する金額を借りられないことがあります。

不動産担保ローンの評価額の審査方法を理解しましょう

不動産担保ローンを検討しているのであれば、評価額の審査方法を正しく理解しなければなりません。

特に、不動産担保ローンが初めての方の場合、あらかじめ把握しておかないと「思っていたよりも融資額が少ない」といった問題に陥る可能性があります。

不動産担保ローンで失敗しないためにも、評価額の審査方法について頭に入れておきましょう。

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この記事を書いた人

コラム(お役立ち情報)編集部

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ファイナンスや不動産業での知識と経験豊富なスタッフ(貸金業務取扱主任者や宅地建物取引士の有資格者)が中心となり、公認会計士事務所・弁護士法人・司法書士法人等の専門職の方からの意見やアドバイスを取り入れ、日々、執筆と監修を行っております。